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「神風、電話してくれないか。神風中、君の兄さんに」
瑠羽は神風のポケットから携帯を取り出し、神風に差し出す。
アスファルトに突っ伏していた別所が立ち上がる。
「愛翔、よくやった。神風、お前の兄貴をアジトに呼び出せ」
「クソッ、何のために…」
「別所友矢と雪比良桜(ゆきひらさくら)の事件を知らないとは言わさねぇぞ」
「別所…友矢」
「一年前、何の理由もなく、咬風―KAMIKAZE―に襲撃され、峠から転落し死亡した別所友矢は俺の兄だ。お前はそのことを知り、白龍連合を恐れていた」
「…っ」
「神風中に電話してこう言え『別所の弟に拉致された。アジトに来てくれと』」
「…わかった。電話すればいいんだろう」
神風は俺達の前で、中に電話を掛けた。
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