許されぬ愛

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「あの子達は、けして自己中なんかじゃない。 かなり勘違いされてしまうの。 それはあの子達の性格じゃなくて、障害。 世間から見たら見た目からじゃわからないから どうしても軋轢が生じてしまう。 私はそれがとても歯痒く感じるわ」 一瞬。 子ども達を見つめる安西の瞳が曇った。 「……理解していれば」 「え?」 ボソッと呟いた達也に安西が聞き返した。 「彼らが抱えている障害を理解していたら。 もっと彼らも生きやすくなりますよね」 「ええ。そうね」 「琉衣も……彼女のことも 僕はもっともっと障害を引っくるめて 理解したいんです。 彼女に対する愛情だけじゃなくて。 ゙人"としてもっともっと知りたい。 出来ることなら、ずっと傍にいたいんです。 色んなことがこれからもあると思うけど 彼女が幸せだと思えるそんな日々を送らせてあげたい。 もしかしたらそれは 僕の我が儘で驕りなのかも知れない。 でも本当に彼女には 幸せになって欲しいって願ってます」 「達也さん……」 「すみません。こんな話をしてしまって」 「ううん。正直言うとね。 琉衣ちゃんを貴方が好きだと聞いた時 、本当に驚いたわ」 「そうですよね」 「でもね貴方が本気で彼女を想っていることが伝わってきて。 彼女はこれからずっと 一人で生きていかなきゃならない。 お父さんもお母さんも そしてお姉さんも二度と会えない家族だから。 けれど彼女の傍にずっと ついていてくれる人がいるなら 少し安心できる。 それとね……、」 「なんですか?」 「琉衣ちゃんは貴方に興味を持ってるわ」 安西が小さくウインクして見せた。
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