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危ないだろう!
と声を上げようと前を見るも、
そこには誰もいなかった。
「…………あれ?」
不可解に思いながら、そっと車を降りた。
女性の姿はどこにもなかった。
「おかしいな」
と、一歩前に出た瞬間、心臓がバクンと音を立てた。
車のすぐ先は、絶壁の崖だった。
ボーッと痛い妄想に浸っていた自分は、警告の看板が目に入っていなかったらしい。
あの時ブレーキを踏んでいなかったら、
間違いなく転落していた。
気が付くと、全身は冷たい汗でビッショリ濡れていた。
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