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滑稽な話だ。
死にたいと思い、死に場所を探してドライブをしながら、いざ本当に死にそうになった時には、こんなにも命が惜しいことに気が付いた。
助かったという安心感と共に、全身の震えが止まらない。
ぎこちなく車に戻って、少しバックして再びアクセルを踏む。
車を走行させながら、さっきの女性の影はなんだったのだろうと考える。
あれは噂の幽霊だったのだろうか?
そう思うと、少し背筋が寒くなるけれど、
あの姿があったからこそ、自分はブレーキを踏んで助かることができた。
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