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(カナデ…大丈夫かな…)
ベッドに寝転んで最初に思い浮かんだのはカナデのことだった。
カナデは、生き残っているのだろうか…。
それだけで頭がいっぱいになっていた。
今までは、陽気に部屋に入ってきてくれたが、今回ばかりはそうはいかない。
しばらくお互いの安否も分からないのだ。
それは心配になるのも当たり前だ。
(あと2日…その間、カナデに会うこともできないのか…)
ケータイで連絡をとるというのも考えたが、メールは届かない、電話は繋がらない。
ケータイとして機能しているのかも怪しい。
(くそっ…!いい方法はないのか…!)
いい策は浮かばなかった。
諦めてすこし休憩することにした。
………………。
………………。
………………。
~カナデside~
ふぅ、なんとか生き残れたけど、さすがに今日みたいなのはやめてほしいなぁ…。
まあ、勝てたんだからいいか♪
さーて…ミズキでもいじりに行こうかな?
そう思ったボクは、自分の部屋に戻る前に、ミズキの部屋に行くことにした。
そこで明らかな違和感を感じた。
(シャッターが……降りてる)
ミズキの部屋に行くための唯一の道だというのに、目の前にはシャッターが降りていた。
こじ開けられそうにもないほど、頑丈なシャッターだ。
(大丈夫かな…ミズキ…)
急にミズキのことが心配になってきた。
……ミズキは、無事なんだろうか…。
そういう事が頭を巡っていた。
(まあ…ミズキは強いから大丈夫!)
そう思えるのは、ボクがミズキを信じているから。
そして、また会うことを祈っておこう…。
たとえ、どちらかが死ぬハメになっても……。
ボクは、ミズキに生きていてほしい。
ボクは死んでも構わないけど、ミズキがいない世界なんてあり得ない。
ボクが最後まで生き残ったら、迷わずにこの命をミズキに捧げる…。
そう決意した。
(まあ…あと一勝しないと話にならないし…頑張ろうかな!)
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