疑問

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カウントが0になると同時に、攻撃をかけた。 しかし、相手も簡単にはやられてくれなかった。 当然だ。相手は日本ランク1位。 相手の一手先を読むことくらい、造作もないことだろう。 ソラは、横に大きくジャンプすることで回避した。 もちろん、ただで回避したわけではなかった。 ソラは横に跳びながら銃で撃ってきた。 それも正確に、一点だけを狙って。 俺はソラの行動を読むことができなかったため、大きくHPを減らすことになった。 (実際に戦うと…こんなに強いのか…!) 一緒に戦ってみて、強いのは知っていたのだが、本気のソラは恐ろしく強かった。 しかし、そんなことで負けてはいられなかった。 せめてここは生き残って、カナデに会う。 それだけが、今の俺の原動力だった。 「ミズキ君…なかなかしぶといね…!」 「それはこっちのセリフだ…!」 頼む…俺のためにさっさと… 「死んでくれ!ソラ!」 「そう簡単に殺られるわけにはいかないね!」 ソラはそう言うと、銃を乱射した。 何をしたいのかさっぱり分からなかったが、自分に銃弾が近づくにつれて、分かった。 (逃げ場が…ない……!?) 一見適当にみえた乱射は、実は綿密に計算された銃撃だった。 横に回避しようとするとダメージ。 ガードするには銃弾が多すぎる。 銃弾を剣で弾こうにも間に合わない。 将棋で言う『詰み』の状態だった。 このままだと自分が圧倒的に不利になってしまう。 それだけは避けなければならない。 (横もダメ…ガードもダメ……なら!) ふと頭に思い浮かんだことを試してみた。 横にも下にも、正面にも銃弾の壁。 なら、逃げる道はただひとつ。 …………上だ。
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