1人が本棚に入れています
本棚に追加
デスゲーム開始から3日目。
俺は昨日カナデに言われたことが気になっていた。
……この会場に、死なない奴がいる…。
カナデの言うことだから嘘ではないと思う。
一体どういうことなのか…。
考えられるのは2つ。
1つは、運営側の人間だということ。
運営側がスムーズにゲームを進めるために、送り込んだパターン。
もうひとつは、何らかの手段を使って、生き延びていること。
(どっちでも構わないが……。)
死なない奴がいる=遠慮なく攻撃できるということだ。
ここで一個だけ安心したことがある。
運良く死なない奴と戦って勝てば、一人殺さなくていいのだ。
しかし、それが『誰』なのかを特定するのは難しい。
仮に今まで勝利しているのなら、俺とカナデを抜いた62人に話を聞かないといけない。
さすがにそれをするのには時間が足りない。
(……あらかじめ目星をつけるべきか…)
とりあえずここで、分かっていることを整理してみよう。
今この会場には64人の生存者がいる。
そのなかには、『フレイヤ』の妹がいるかもしれない。
さらに『死なない奴』も存在している可能性も否めない。
試合は今日を含めてあと4日。
(……ざっとこんなものだろうか)
あと4日しかないことを考えれば、本当に時間はない。
(……カナデに頼んで、Bブロックの人たちに聞いてもらうか?)
そう考えた俺は、すぐに実行に移すことにした。
まずはあらかじめ連絡先を交換していたカナデに、連絡をとることにした。
トゥルルル………
ガチャ
「もしもし…ミズキ?どうしたの?」
「今すぐ俺の部屋に来てくれないか?話したい事があるんだ」
「え…いや……まだ心の準備が…」
「……?何の話をしている?」
「え…?……あーっ!ゴメンね、なんか勘違いしてた…」
「別に構わないよ。それで俺の部屋に来れるか?」
「うん!今すぐいくよ!」
カナデとの電話が終わったあと、俺はあることに気付いた。
(そういえば…昨日は風呂に入ってないな…)
カナデが部屋に来る前に、さっさと風呂に入ることにした。
急がなくてはカナデが来てしまう。
(シャワーでも浴びてくるか…)
準備をして風呂に入る。
頭と身体を洗ったあと、シャワーを浴びて温まった。
風呂からあがったら、そこには…
…………カナデがいた。
俺はパンツ一丁で。
カナデは目を丸くしていた。
最初のコメントを投稿しよう!