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カナデとの一件で屈辱を味わった俺は、二度と同じことをしないと誓い、時間を確認した。
(午前10時…時間はあまりないな…)
どうやらこのデスゲームは一日ごとに開始時間が異なるらしい。
今日の集合は10時半。
時間もあまりなかったので、外に出ることにした。
外に出ると、いつもの通りソラが絡んできた。
「ああ…まだ生きてたんだ…」
「そっちこそ…」
「当たり前だよ?あんな雑魚ども…目を瞑っても勝てるしさ…」
「……ホントにウゼェなお前」
「ひょっとして誉めてる?」
「……全然?」
「あ?やっぱり?」
「その余裕をぶち壊したいな……!」
「やれるもんならやってごらん?」
「……そうだ、お前、こんな話を聞いたことないか?」
「どんな話?」
「この会場に『死なない奴』がいるって話だ」
「なにそれ?オカルトじみてるけど…」
「……知らないならいいんだ…じゃあな」
俺はソラと別れ、一足先に会場に向かった。
30分前ということもあり、中には誰もいなかった。
(さすがに早すぎたか…)
誰も、というのは誤りがあるかもしれない。
実際にはスタッフがいた。
そして俺に話しかけてくる奴がいた。
Aブロックの司会をしているあの人だった。
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