疑問

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そしてしばらくして、チーム戦が始まった。 この中から、2人を選ぶ勝負が幕をおろした。 バトルが始まるとともに、ソラは片っ端から当たっていった。 ソラの動きはおかしかった。 常人を超越した反応速度、すぐに状況を判断するほどの頭の良さ、そして圧倒的なのは反射の良さ。 相手の攻撃を片っ端からジャストガードしていく。 (これが…日本のトップランクなのか…!) 本当に信じられなかった。 こんなに凄い奴がこの国にいるなんて…。 これで精々ランク90台ならば…世界のランクはどんなものなのか…想像もできなかった。 1時間も経つ頃には、すでに人数は半分になっていた。 そのほとんどが、ソラに殺された人たちである。 (強すぎるだろ…!) 俺はソラとの圧倒的なレベル差を感じていた。 こんな化け物に実力で勝つことができるのか? あのとき、変な見栄をはらずに素直に勝ちを譲ってもらえば良かったのか? 心の中で、そんな葛藤が生まれていた。 それから30分ほど経ったとき、残っていたのは俺たちを合わせて2組だけだった。 ここで今まで黙っていたスタッフが口を開いた。 「さて…最後のバトルだから…一応仕切らせてもらうよ…」 これが終わればあと2回のバトルを乗りきれば帰れる…そう思っていた。 その時、ソラが口を開いた。 「ミズキくん…ちょっとだけ手伝ってもらえるかな…」 「なんでだ?お前一人で勝つつもりなんだろう?」 「今までのこの二人は…即席とは思えないほどのチームワークだったんだ…」 「…………!」 「これは僕たちも、協力しないといけないかもね…」 「……仕方ないか…足を引っ張るなよ…!」 「それはこっちのセリフだよ?」 こうして、お互いに噛み合わない二人が、初めて協力しようと思ったのだ。
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