第6話

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第6話

美紗緒・・・さんは、急に焦りだした。 そういえば、この御曹司って何者なんだろう? 辰巳さんは、話している間も私の肩を、ぐっと引き寄せていた。 御曹司と美紗緒さんが話している間、私は辰巳さんに耳打ちした。 「辰巳さん、ちょっといいですか?」 「ん?どうした?」 「あの二人って、どういう関係なの?」 「あぁ、あの男性があの人の本当の婚約者。」 「・・・・どういうこと?聞いてないんだけど?」 「俺もさっき知ったんだ。どうやら、あの男性と結婚するのが嫌だったらしい。」 「それでなんで、辰巳さんが?」 「取引先に来た俺を見て、一目ぼれして勝手にフィアンセにしたんだ。」 「なるほど。でも、あの男性・・・。」
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