42人が本棚に入れています
本棚に追加
「あの…」
何なのか。
お昼がまだだと言うと、
個室の和食屋さんに連れて行かれた。
とりあえず食べなさい。と、
運ばれてきたもの凄い料理を前に、
居たたまれないまま、
箸を付ける。
味なんてわからない。
なにを言われるのか…
別れろとか言われたら、
イヤだと答える。
どんなに麻美を愛してるのか、
麻美が俺を、どんなに想っているのか、
解ってもらえるまで、
訴えるつもりだ。
だけど、
学校の話とか、
将来の目標とか、
あの犯人の話とか。
そんな話をしながら、
箸を置いた。
「今日、来てもらったのは…」
父親が、食後のコーヒーが運ばれてきて、
口を開いた…
ゴクリと唾を飲み込む。
唇が乾く。
コーヒーを口に運んで、
父親の顔を見る。
父親は俺の顔から、
視線を外した…
「親子鑑定を受けてほしい。」
言ってることの意味が解らない…
最初のコメントを投稿しよう!