第1章

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行きたくなかったけど… もし、 麻美と兄妹だということが判ったら… もう二度と、 麻美には逢えないと そんな判定をするのはイヤだと 言いたいけど、 行かなきゃ… いけなかった。 きっと大丈夫。 あんな黄色い俺をくるんでた物なんて、どこにでもある。 園長先生が間違えたんだ。 先生は忙しい人だったから。 夜も遅くまで起きてて、 俺が布団をかぶって泣いてたりしたら、 いつも背中を擦ってくれたし、 朝もいつから起きてるのか解らないほど、 どんなに早く起きても、 園長先生だけは起きてた。 だから… だから、 黄色は嫌いなんだ。 幸せの色だとか言って、 俺にはぜんぜん幸せを連れて来てくれなかったじゃないか。 最悪の色だ。 大嫌いな…色。 …… 知り合いの研究所だと言うところは、 一般の人の鑑定は行っていないという。 仕事の関係で特別にと言うことらしく、 待合いか商談室か、 そんなところで暫く待たされた。 そして、 資料が山積みになった部屋… まるでうちの教授室のような所で、 口の中の粘膜を採取した。 こんな… 綿棒のおばけのような物で… 俺の運命は 俺と麻美の運命は 決まるのか…
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