42人が本棚に入れています
本棚に追加
体も神経も疲れ果てて、
一ミリも動けない状態なのに、
目を閉じてるのに、
眠れなかった…
これから先のことを考えたら。
次の日も、
またその次の日も、
何かから逃げるように勉強した。
何かに集中してればきっとすべて上手く過ぎ去ってくれるような気がしたんだ。
集中なんて出来ないけど。
だけど、
出来ることはそれしかない。
きっと、
何かの間違いで、
来週にはまた休みの日に、麻美がこの部屋で俺を狂わせて。
それを信じて…
出来ることをやる。
時計を見ると21時。
こたつの上には今やってる課題の資料が散乱して…
ちょっと片づけようと立ち上がると、
なんか腹が減ったかな…
作るのもかったるいし、
コンビニで何か買ってこようかと鍵と財布だけを持って、
玄関を出た…
鍵穴に鍵を差し込むと、
誰かがアパートの階段を上がってくる足音。
隣のヤツか?
と思ってたら、
「毅!」
廊下を走って俺に飛びついて来た…麻美
どうして…
こんな時間に。
「優子とね?
買い物に行ってたの。
電話しても電源切ったままだし心配で。
お店に電話したら、
大学が忙しいから店には来れないって教えてくれて。
もう帰ってるかなって。
よかった…会えて。
毅?
会いたかったよ?」
最初のコメントを投稿しよう!