第1章

27/40
前へ
/40ページ
次へ
嘘だ。 嘘だ。 鑑定書に手を伸ばす 溢れるものでよく見えないけど… そこには 親子関係の一致 100%親子である 99.何パーセントとかじゃなくて、 100%って… 嫌がらせか…? 「あ、 0%か100%で表記するんです。 99%でも一致ということで100%なんです。 少し前と表記の仕方が違ってて…」 そんなことを聞きたいんじゃない… 「信じない… 俺は 親なんていらないんだ。 いちばん居て欲しいときに独りぼっちで こんな時に 今更 親だって言われても、 信じられるわけないだろ… 俺の血が麻美と兄妹と言うなら… 今すぐ、 この体の中の血を全部抜いて、 他のと入れ替えてくれよ。 出来んだろ? こんな鑑定が出来るんだから…」 ごめんなさい ごめんなさい 私が… 泣き声が耳に着いて… そうだよ。 全部あんたが悪いんだよ。 謝ったって… もうどうしようも出来ない 俺なんか死んでりゃ良かったんだろ? 生きてて悪かったな やっぱりあん時、 死んでりゃ良かった… フラフラと立ち上がり、 ドアを開ける ドアが閉まるとき あの人が泣き崩れるのが チラッと見えた…
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加