第1章 僕と異界猫の出会い

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気がついたら地べたに伏せていた。乾いた土の臭いが鼻から入り込む。 体が痛いでもなし、立ち上がろうと体を起こす。 (ん?四つ足?) 下を見ると毛むくじゃらの茶色い足が四本、地面にしっかりとつけてあった。 慌てて回りを見渡すと、目線の先に遊具と噴水が目に入った。 水・・・・・・ 噴水の側に寄り、身を水面に写す。現れた己の姿は、小さな顔に大きな瞳、敏捷そうな体つき、長い尻尾の生き物だった。
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