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祭壇に飾られた祐介の遺影は
去年、私と軽井沢に旅行に行った時のものだった。
同じ旅行客にツーショットの写真をお願いして、二人で照れながら手を繋いで撮ったものだ。
遺影の中で笑う祐介の隣には、
はにかむ私が並んでいたのだ。
私は祐介のその顔を直視することが出来なかった。
『ずっとそばにいるよ』
誠実で優しかった祐介が
私に最後についた
嘘だった…
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