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小さいときは
色違いのお揃いの服を着せられ、
遊びに行くときもいつも一緒で
小学生でクラスが離れる前まで、
私の遊び相手は、いつも
" さくら " だった。
姉妹で、親友みたいな2人だった。
「関係なくないでしょ?」
いつから
距離ができてしまったんだろう?
「あいつ、この間Y高生をカツアゲしたうえにボコボコにして……
それでも逃げてるような男なんだよ?」
さくらに劣等感を感じてはいても、
「知ってるよ
あいつはそんな事ばかり繰り返してるから」
不幸にはなってほしくない。
さくらは
再び
外したイヤホンを耳につけて、私に背中を向ける。
今まで、沢山の男の子に告白されてきたはずなのに、
恋に無縁な私は
いつも、羨ましかったのに、
「わたし、一年のときに
あいつに、やられたんだよ」
闇を抱えてるなんて知らなかった…____
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