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中学のときから男子に人気があった さくら。
他の学校の生徒からも告白されたりしていた。
私にはない " 華 "があった。
「私も、そんなに社交性があるわけじゃないから。
誰かを巻き込みたくはないし。
舞、あんた電車乗り遅れるよ。」
「あっ!!」
私は、さくらにバイバイして急いで駅まで走った。
" ひどい場合は警察に通報するしかない "
1人勝手に決断し、
わたしは、
走ったせいで、汗をダラダラ流しながら乗車した。
「舞ちゃん、おはよう、
なんだ、もう走れるじゃん。」
「……野乃ちゃん、おはよう……ハァ…」
息を切らして、まるでオバサンだ。
いつの間にか
足に巻いていた大袈裟な包帯は取れていた。
「杵渕舞さん、おはよ」
汗塗れの私に、
爽やかな声をかけてきたのは、
「お、おはよう…」
中村くんだった。
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