133人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
その日、
学校にいる間に、中村くんと何回かメールのやりとりをし、
「今日も絵を描きに公園へ行く」
という、彼からの報告に、
部活復活の意志が揺らいでしまう自分。
" 会いたいなぁ "
だけど
翌朝、電車で会えることに期待したら
やっぱり、ちゃんと部活に行こうと前向きになる。
さくらのことは、
かなり気がかりだったけど……。
「杵渕、
もういいのか?足は?」
着替えてグラウンドに行くと、コーチにすぐ会い
「もう、治りました」
と返事をして、鈍っていた筋肉を少しずつ動かす運動を始めた。
「舞、もう辞めちゃうんじゃないかと思ったよ」
同じ学年の部員に上から話しかけられ
見透かされたようで、
ちょっと恥ずかしくなる。
「杵渕、一年と走ってみるか?身体慣らしに」
コーチの提案____
「舞ー?!一年に負けるなー!」
「ドン舞____!」
ハァ………
ぜんっぜん、
" 身体慣らし " レベルじゃないんですけど?!
「舞、タイム落ちちゃったね。」
痛くない足が
また、痛み出す…____
最初のコメントを投稿しよう!