出会い、かな?-2

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わたしは、 駅裏公園の端っこにある汚いトイレに駆け寄る。 " どなたでもご利用できます " " 寝泊まり等禁止 " そう書かれた 少し広い、身体が不自由な方が使いやすい個室。 確かに、 あの制服が見えた。 「…………」 わたしは、 どうしようもなく不安にかられる胸を 深呼吸をして整え、 コンコン! 「車椅子でここしか入れないんだけど!」 と 声が震えないように声をかけた。 一瞬、沈黙と ベルトをカチャカチャ言わせる音が聞こえ、 「もう出るから、しばらく待っとけ!」 聞き覚えのある ふてぶてしい声が、 私を確信させた。 …____あいつだ、 やっぱり、剛だ!!
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