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「携帯繋がらないから心配したよ!」
昼から学校に登校した私に、野乃ちゃんが駆け寄る。
「盗難にあっちゃって携帯……」
昨日の件は、あまり学校の友達には話したくない。
「杵渕、お前、自由な登下校だな?昨日は早退、今日は遅刻!
で、昨日はなんだったんだよ?
付き合えなくて悪かったな。」
一年に彼女ができた音無は、
携帯ストラップに可愛いイニシャルがついていた。
「べつに、かえって良かったよ、
音無いたら足手まといだった。」
巻き込まなくて、
良かった。
「………お前、」
「ん?」
音無が言いにくそうに口を開く。
「首のやつ……」
「あ、……目立つ?」
「キスマーク でかくね?」
………こいつが脳天気で良かった……
「お前、もう
部活出てくるな」
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