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" お前、妹なの?可哀相なやつだな?!"
" 舞チャンは、強そうだから "
"お前は部活出てくるな "
_最近、自分に何ひとつ自信が持てない、
こんな、ちっぽけな自分は、
「大丈夫じゃないよ…」
____存在価値、あるの?
「舞…… 元気だせ。」
青々とした若葉が輝く桜の木の陰で、
孤独感がピークになった私は、
少年に 泣きながら
事件のことや、自分の中のコンプレックス、
…………失いそうな初恋も、
全部吐き出した。………
「不器用なお前、俺に似てるよな」
少年は、涙が止まらない私を
一瞬、
抱き締めて、
「あれ…」
すぐに離れてしまった。
「もっと、前に出会えていたらな」
「え」
夕日落ちとともに、辺りが暗くなると、
いつの間にか、少年はいなくなっていた。
「ほんとに、妖精みたいなんだから………」
今日だけは、
ちゃんと
抱きしめてほしかったよ
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