複数愛

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「吹かれているだけではだめですよ」 一年生はそれを最後に言って、 さっさと階段を登って行ってしまった。 「……吹く……なに? 風?」 難しい事を、すました顔で言い放った彼女____ …私に 部活に出ろっていってるの? 「…………」 発生した竜巻がなくなって、 それが去ったあとのグラウンドは、とても静かで 今 私を取り巻くトラブルも 時間が経てば、問題なく解決してしまうんじゃないかと、つい思うような ………そんな気分にさせてしまう。 「行こうかな‥部活」 小さな風が再び大きな竜巻に変化してしまうまで、 そんなに時間は かからなかった。
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