最終章 薄明

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「なんか… 気が早いけど パーティー どこでやろうかな とか あんな料理食べたいなとか… 楽しいこと考えちゃって いいのかな…」 「いいんじゃないか? 沢山考えて いくつもプラン立てておいてさ こんな風にやりたいって思うこと挙げていけばいいよ その中でできそうなこと選んで行こう」 「何だか 考えるだけでわくわくするね」 「楽しいこと考えてさ 前むいて行こうよ」 1週間の祭り期間もあっという間に過ぎた。 祭りの後の郷愁を誘うような涼しい風は長く続かず、 残暑が厳しい夏だった。 それでも月遅れの盆も終わり、 ほんの少しだけ乾いた風が秋の気配を連れてきた。 秋山の夏休みもあと数日となった日、 彩夏の部屋を訪れた。
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