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「貴方、よくあんな嘘が吐けたわね。褒めてあげるわ」
この女は何故こんなにも上から目線なのだろう。
綾ヶ崎は澄まし顔で立ち上がると、俺の目の前へ歩み寄った。
「勿論、偽の恋人でいいわ。ノーマルを装う手伝いをしてあげる」
「断る」
「何故」
「俺はホモじゃない。ノーマルだ」
「同性を好きになった時点でノーマルじゃないわ」
「俺はあいつしか知らない。あいつしか好きにならない。他の男なんて考えただけで吐き気がする。だからホモじゃない。分かったか?」
「分からないわ。それなら何? 貴方はバイなの? 私のことを好きになれる?」
面倒な女だ。
俺は早く帰って昼飯を食ってゲームをして寝たいのに。
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