🌱🌱🌱第一章🌱🌱🌱

4/28
前へ
/31ページ
次へ
蝉の声と同時に突然、澄んだ綺麗な声が耳に届いた。 ……誰だ? いや誰だって、一人しか居ないじゃないか。 存在感の薄い、あいつだ。 俺は振り返った。気だるそうな顔をして、女子生徒を見やった。 彼女は何故か、笑みを浮かべている。 意味深な笑み。苛立ちを覚える笑み。 何が可笑しい?何で笑ってる? そう問いたかったが、俺の声は次のこいつの台詞に遮られた。 「……それで? いつから好きなの? 赤穂君のこと」
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加