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「若、」
「……ああ」
榊の声に踵を返した。
「毅、前広、兄貴たちを頼むぞ」
「はい」「承知しております」
「仁、おまえに後はすべて任せる」
「おう。始末しとくぜ」
任しとけと笑った。
「榊、屋敷に戻るぞ」
「そうですね。りおさんが心配してるでしょうから」
榊も笑った。
兄貴たちを見る目はみんな温かかった。
―――兄貴の恋
ふたりが二度と離れないことを願って―――
【隠し子編・完】
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