第3章

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俺は桜と梅の区別もつかないクソバカらしい。 〝浅見君は…、あたしみたいのと…、したい…? あたし…も、初めてじゃない、けど。〟 夕凪のその言葉が何度も頭の中でリピートされていた。 彼女がそう言った理由を考える。 してみたい? 〝初めてじゃない〟が矛盾する 俺を彼氏にしたい? 多分それもない。 俺が手当たり次第な事を彼女は知っている。 〝あたしみたいの〟は? 自分が子供っぽいから? 自分に魅力がないと思っている? 多少はそれもあるかもしれないが、何か含みがあった。 3日前、泣いていた理由は? わからない。 しかし、何かあって、それに起因して俺を誘ったのは確かだろう。 彼女の家から帰って、俺はずっとこんな事を考えていた。
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