1-1「ニューゲーム」

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1-1「ニューゲーム」

 真っ暗な部屋に1つの明かりが浮かび上がる。  その光は、燭台の上にいくつも灯され、中心にいる人物、ものを照らすには十分な明るさだった。  ヨレヨレのローブに身を包み、痩せていて目にクマができている。そして、耳が尖っている。所謂エルフというやつだろう。  「ふむ……、これはまた、中々興味深い……」  エルフの青年は、本のページをめくりながらそんなことを呟いた。  「4度目の森羅変転<ワールドフラクション>。しかもこれは、三度目のものと少し形が違う……」  青年は本を閉じ、にやりと笑う。  「これは、シロエ様の言っていた<エルダーテイル>について調べておいたほうが良さそうですね」
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