1-1「ニューゲーム」

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 そんなことをギャアギャア騒いでいるうちに、ポンと音が鳴り、『インストールが完了しました』と表示された。  「あ、インストール終わった!」  『俺も終わったな』  『俺もー』  どうやら同時に完了したらしく、二人共インストールが完了していた。  「よし、次はゲーム開始をクリックしてキャラクターの作成だね」  クリックすると、パソコンの画面が一瞬真っ暗になり、その次には<エルダーテイル>とでかでかと中心に題名が表示され、背景には、綺麗な空と大地が広がっていた。  『お~、結構すごいな。これは期待する価値ありかもしれん』  「でしょでしょ!?いや~、僕が教えておいてよかったね、冬弥!」  それから、画面が変わりキャラクター制作の画面に変わった。  『ん~、名前どうしよっか?』  オンラインゲームでは、当たり前のことだが名前をつけなくてはならない。多くの人びとは、自分で考えたオリジナルの名前や、ゲームやアニメに登場するキャラクターの名前をつけたりしている(多分)。  「僕は、普通に自分の名前をカタカナにする感じでいいと思うんだけど」  『まぁ、それが無難だな。俺的には早くキャラ作って遊びたい』  どうやら冬弥は早く遊びたいらしくソワソワしている。  『それじゃ、俺は三ッ峰だからミツミネだね!』  『俺は冬弥だからトウヤだな』  「僕は葵だからアオイだね!」  『アオイちゃんじゃないの?』  「違う!ちゃんはなし!」  ちぇーと不満そうに口を尖らせる三ッ峰。冬弥に至ってはやれやれと呆れている。  「よし、名前も決めたしあとは体格と職業を決めて……………できた!」  『…………よし、俺もできた』  『俺も!』  三人ともキャラを作り終え、あとはスタートアイコンをクリックするだけでエルダーテイルをプレイすることができる。  「ねぇねぇ!プレイしたらみんなで集合してパーティ作ろうよ!そのほうが三人で遊べるし!」  『あ、ナイスアイディア!俺も早く葵ちゃんの作ったキャラ見たいし!』  『ん、そうだな』  「よし、いっせーのでスタート押そう!」  「「「いっせーのっ!」」」  その掛け声と共にスタートアイコンを押し、その瞬間、パソコンの画面が輝き部屋全体が真っ白になった。  そして、光が収まると、そこに葵はいなかった。
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