16人が本棚に入れています
本棚に追加
そんなことをギャアギャア騒いでいるうちに、ポンと音が鳴り、『インストールが完了しました』と表示された。
「あ、インストール終わった!」
『俺も終わったな』
『俺もー』
どうやら同時に完了したらしく、二人共インストールが完了していた。
「よし、次はゲーム開始をクリックしてキャラクターの作成だね」
クリックすると、パソコンの画面が一瞬真っ暗になり、その次には<エルダーテイル>とでかでかと中心に題名が表示され、背景には、綺麗な空と大地が広がっていた。
『お~、結構すごいな。これは期待する価値ありかもしれん』
「でしょでしょ!?いや~、僕が教えておいてよかったね、冬弥!」
それから、画面が変わりキャラクター制作の画面に変わった。
『ん~、名前どうしよっか?』
オンラインゲームでは、当たり前のことだが名前をつけなくてはならない。多くの人びとは、自分で考えたオリジナルの名前や、ゲームやアニメに登場するキャラクターの名前をつけたりしている(多分)。
「僕は、普通に自分の名前をカタカナにする感じでいいと思うんだけど」
『まぁ、それが無難だな。俺的には早くキャラ作って遊びたい』
どうやら冬弥は早く遊びたいらしくソワソワしている。
『それじゃ、俺は三ッ峰だからミツミネだね!』
『俺は冬弥だからトウヤだな』
「僕は葵だからアオイだね!」
『アオイちゃんじゃないの?』
「違う!ちゃんはなし!」
ちぇーと不満そうに口を尖らせる三ッ峰。冬弥に至ってはやれやれと呆れている。
「よし、名前も決めたしあとは体格と職業を決めて……………できた!」
『…………よし、俺もできた』
『俺も!』
三人ともキャラを作り終え、あとはスタートアイコンをクリックするだけでエルダーテイルをプレイすることができる。
「ねぇねぇ!プレイしたらみんなで集合してパーティ作ろうよ!そのほうが三人で遊べるし!」
『あ、ナイスアイディア!俺も早く葵ちゃんの作ったキャラ見たいし!』
『ん、そうだな』
「よし、いっせーのでスタート押そう!」
「「「いっせーのっ!」」」
その掛け声と共にスタートアイコンを押し、その瞬間、パソコンの画面が輝き部屋全体が真っ白になった。
そして、光が収まると、そこに葵はいなかった。
最初のコメントを投稿しよう!