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薄暗い部屋の中。ランプから漏れるオレンジ色の光が、テーブルの真ん中を照らしている。
赤い花の刺繍に縁どられたテーブルクロスは、ダラリと垂れ下がり、埃っぽい床に先をつけていた。
「この人との、相性を占ってほしいんですけど」
女の子が、鞄の中から一枚の写真を取り出して、言った。
綺麗に切りそろえられた爪が指しているのは、笑顔の男の子。
肩を組んだ3人組のうちの1人。
彼と同じ校章のバッジが、彼女のブレザーの胸にとまっているのを、私は見た。
「わかりました」
女の子とテーブルを挟んで向かいに腰を掛けている紫苑(しおん)が答えた。
彼女は写真から目を離すと、指を動かして、いかにもそれらしく表をかいていく。
そのわきに、いくつか数字を書き込んでから、眉をひそめて考えるような表情になった。
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