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まだ現在進行形で直井さんが好きだ。
もし彼女が「やっぱり、田嶋さんと付き合います」なんて言って来たりしたら、俺はきっと両手を広げて迎え入れてしまうと思う。
そのまま抱き締めて、キスして、また抱き締めて………
いつか二人で観に行った映画みたいに「もう離さない……」とか言ってしまうかもしれない。
「………私も同じです」
「ん?」
痛々しい位にぎこちなく笑う彼女は、儚げな空気を纏いながら言う。
「私も田嶋さんと一緒です。当分、過去形には出来そうにないです」
薄く涙が滲む目。
それにつられて、こっちまで視界が滲んできた。
一度でも瞬きをしたら、目から滴り落ち、毛布を濡らしてしまいそうで……
無駄な抵抗として、天井を仰いでみた。
涙が零れ落ちないように。
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