初めの一歩

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履歴書を書き終え徐にファッション雑誌を開く。 インテリア特集や生活関連のコラムに目を留めるのは今に始まった事じゃない。 だけど、何でも思い通りにならないのが“現実”というものだ。 実家の私の部屋はとてもシンプルだけど、本当は大好きな家具や雑貨に囲まれて生活したいと思っている。 きっとそれは、家具に拘りを持つ父の血をしっかりと受け継いでいるからなのだろう。 新たな仕事に関する事は一切両親に相談していない。 履歴書を送ろうとしているのはどれも正社員の仕事ではないし、せっかく取ったはずの幼稚園教諭免許や保育士資格も台無しにしてしまうものばかりだから。
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