碧竜の過去

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役に立たぬなら殺すまで…産まれてから矮小(わいしょう)な人間達を慈しみ、恵みを与えてきたと言うのに… ――現実は余りに残酷―― 翡翠は嘆き悲しみ、人間達を信頼しようとはしなくなった。 このまま殺されるのも時間の問題…だが、あまりの出来事に身体が付いていかなかった。 人間達の血気盛んな声が聞こえる… 最早これまでか… 自嘲しながらもやっとの事で、人の姿へと変化していく。 碧い鱗は人と近い肌へ 髪と瞳は碧色をしていた。 唯一人の子と違うのは体温だ。 体温が低い彼等は気温が下がると眠る習性を持っている。 背は二メートルはあるかという高さだ。
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