-二章 願-

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もともと道場に通っていたことから、なれていた私達はすぐに準備は終わった。 私達二人は道場の中心で対峙する様に立つ。 周りには先ほどまで此処で打ち合っていた六人が私達に視線を注ぐ。 さっきまでは面をしていて分からなかったけど、その中には今日知り合ったばかりの沖浦先輩の姿があった。 ――…沖浦先輩も剣道部なんだ… そんなことを考えていると、先ほど私達に話しかけてきた部長らしき美男子が「かまえ」の声をかける。 私達が構えたことを確認して「はじめ」の声がかけられた。 すぐに攻撃はせずに互いに間合いを計る。 心地よい緊張感が続き、私達の打ち合いは始められた。
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