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私の言葉はよく知った声に遮られた。
声がしたほうへと振り返る。
すると、其処には予想通り烈火の姿があった。
「探したよ。悠、ほら早く戻ろう。授業が始まる」
早足で近づいてきた烈火は、少し怒ったような口調でそう言った。
私と沖浦先輩の間に割り込んで私の腕を掴む。
自分の背に私を隠すように立った。
「ごめん。悠。……僕やっぱりちょっとこの人と話したいことがあるから、先に行っててくれる?」
「え…あ、うん」
さっきとは違った穏やかな口調で烈火に言われ、私は戸惑いながら頷く。
いつもの、優しい笑顔だ。
けれど、どこか焦りと苛立ちが浮かんでいるようにも思える。
しかし何かを言えるわけもなく、私は困惑しながら沖浦先輩に一礼してその場を後にした。
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