教師としての小さな一歩

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「お久しぶりです。迷わず来れたようで安心しましたよ。」 少し大人びた女性が笑顔で話しかけてきた。 少し頬が紅い。…走ってたからかな。 「久しぶりではないんだがな。まぁ、お前の仕事場に来るのは初めてだから楽しみではあったが。」 男はそう言うと彼女の頭をポンッとたたく。 縮んだらどうするんですかぁと彼女は少し涙目で膨れている。 …痛そうには見えなかったけど。 「もういいです。…それよりもありがとうございます、私の無理を聞いていただいて。」 彼女は身なりを正すとおもむろに話し始めた。 「正直、師匠はこういうのは即断って来ると…」 「断ってよかったのか?」 「ダメなんですけどね!」… 多少食い気味に二人で話をしている。 ちょっと、周りの目は気にならないのかなぁ…
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