教師としての小さな一歩

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「それにしてもお前が教師になっているとはな。あの中では一番成績が低かったのに。」 男はニヤつきながら彼女と話す。 ひょこひょことキセルを動かしながら腕を組み、前かがみになりながら。 なんだか子供をあやす父親のような男の雰囲気に思わず笑いそうになる。 彼女はそんな私に気付いたのか… 「師匠。もしかしてこの方が『リリー』…様ですか?」 様…? そんな風に呼ばれるのは初めて…だった気がする。 彼はいつも違う呼び方だから…
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