第1章

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◆◆◆◆◆ その日の晩飯の時。 俺はさりげなく話を切りだした。 「今日、ケンから連絡があった」 「ケンさんから?」 「あぁ」 「なんだって?」 「花見しねぇーかって」 「お花見?」 「あぁ、一緒に花見がしたいらしい」 「ケンさんと?」 「あぁ」 「そっか」 美桜の箸を持つ手が止まっている。 視線が注がれているのは手元。 その様子からは何かを考えているのが伺える。 俺はどちらでも良かった。 美桜が行きたくないと言えば断ってもいい。
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