side 渉

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カチカチとコントローラのボタンを弾く音がする。 「――っ」 びくんと背中をしならせた兄さんはコンピュータ相手に攻撃を受ける。 「兄さん、イージーモードだよ?」 「あ、っ」 胡座をかいた俺の上に座る兄さんは、挿入された俺の1本の指に翻弄されている。 ゆるゆると入り口付近を円をかきながらなぞり、 必殺技を繰り出そうとする瞬間に指の付け根まで挿入する。 出し入れする卑猥な音に、兄さんの体がよじれる。 「あーあ。負けちゃった」 イージーモードなんてほとんど敵は攻撃してこないのに。 早く勝とうと焦った兄さんは自分にもダメージがくる一撃必殺を仕掛けて失敗して負ける。 虎視眈々と一撃だけを狙う兄さんが、あの日俺が寝ている隙に首を閉めていた兄さんに重なる。 「負けた罰に指を増やしてあげる」 「まっ!?  ~~あぁっ」
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