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「やめっ 無理っ む、りっ」
ガクガクと指に合わせて体を上下する兄さんは、コントローラを握ったまま机に倒れ込む。
でも駄目。
約束は約束。
テレビはあと10秒で次の試合がスタートする。
なのに兄さんは俺の指に乱れてる。
「最初は痛くて泣いてただけなのに。てかわざと痛くしたんだけどね」
「むり、むりっ あ、っ渉っ ――いっ」
感じている艶っぽい声というよりも指に翻弄されるのを怖がる声が漏れてる感じだ。
そのまま支えていた右手をするりと前に回して、握る。
「いやっだっ」
縮んでいたそれを上下に擦るがなかなか起たない。
ぐりぐりと上の部分から指で刺激を与えたら、少しだけ固くなる。
「兄さんって痛いの好きなの?」
ぐちゅっ
生々しい音が出た瞬間、羞恥に耳まで赤く染める。
もうゲームどころではないらしい。
粘着質のいらやしい音をわざと何度も何度も立てる。
「好きじゃ、ない」
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