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「何それ? こう見えても女に食わせて貰ってたんだから満足させてるに決まってるだろ」
金持ちのおばさんから、同じ高校に通う頭の軽そうな女まで。
私立の名門校とは聞こえは良いけど、半分は幼稚園からあの学園に通う金持ちばっかり。
兄さんの友達とか言ってた吉村とやらも、そっちの持ち上がり組だろう。
明らかに成金だった。
「それは男は愛が無くてもイケれば満足だからだろ」
ぎぃぃっと立て付けの悪いドアみたいに、兄さんは痛々しく立ち上がると、涙も拭かずに俺を睨み付ける。
その目がヤバい。
その俺を蔑む目を泣かせたくなるんだ。
「自分よがりで、愛が無いよ。お前」
そう言うと、冷えきったお粥を睨み付ける。
「ちゃんと人を好きになった事、ないんでしょう?」
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