第1章

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海に行った時より明らかに多い人達。 大きな桜の木の下を中心に広々としている公園のど真ん中を占領しているブルーシート。 そのシートのうえにはガラの悪いお兄さんや派手なお姉さんがワサワサいる。 ケンさんと話しながら歩く蓮さんの足は戸惑うことなくその集団の元へと向かって行く。 ケンさんと蓮さん。 それにB-BRENDの幹部のみなさんが歩いていると、相当目立つらしく周りの人達の注目をとてつもなく集めているような気がする。 それだけでも、1度は落ち着いた緊張感が再び込み上げてくる。 しかも蓮さんやケンさんの到着に気付いたらしいお兄さん達が一斉に立ち上がり 『お疲れ様です』 外国の軍隊みたいな動きで頭を下げるから、余計に近寄り難くなってしまう。 「美桜ちゃ~ん」 「葵さん!!」 葵さんは集団の一番奥で大きく手を振っている。 その笑顔に私はホッとした。
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