第1章

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◆◆◆◆◆ 「お腹いっぱい」 食事を終えた私は、座椅子の背凭れに身体を預けた。 「珍しく、よく食ったな」 蓮さんが驚くぐらい私は食べたらしい。 「だって、残したら悪いし」 「そうだな」 自分で料理を作る様になって、改めてそう思うようになった。 「もう、しばらくはご飯を食べなくてもいいような気がする」 「なに言ってんだ? そんな訳ねぇーだろ」 蓮さんが苦笑するけど 「だってそのくらいお腹いっぱいなんだもん」 それは私の本心だった。 「時間が経てば、また腹は減る」 「……」 「それに明日の朝も準備してくれるぞ」 「……」 「朝だけじゃない。 連泊するから明日の夜も、明後日の朝の食事の準備もしてくれる」
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