第3章

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いやいやいや? なんか戦闘始まったのは分かったが、どんどん近づいてくるな。 「どうやら例の少年のようですね。」 リュウは洞窟の入り口に立ち、外を見る。 「力を隠しているようでしたので、恐らくグループから引き離して戦うつもりでしょう。」 「うーん、5秒後に来るね。」 「いかがいたしますか?」 上を指さす。 「承知いたしました。」 シュン リュウの転移で上空へと移り、様子を見ることにした。 もちろん、結界で他からは姿が見えないようにしてある。 俺たちが移動した2秒後、数えだしてからきっかり5秒後に、少年は音もなく洞窟へと滑り込んでいった。 すると少し遅れて魔物の群れが後を追い、洞窟へと入る。 洞窟内から眩い光が洩れ、辺りが照らされたかと思えば、少年だけが洞窟から歩いて出てきた。 「ネーム持ちなら余裕だね。」 「そのようですね。」 少年から目を離し、洞窟の奥で感じる気配を睨む。 んーーーなぜだ。 「どうして洞窟に黒の切れ目があるんだ? さっきまで無かったはずだが…。」
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