第2章

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「まさか、本当に人外じゃったとは…。」 校長は顎を摩りながら続ける。 「あまりにも綺麗な魔力を纏っていたからの。 少し気になってしもうて、ホホホ。」 チッーー「このジジィ、かまかけやがったのか。」 「こら、リュウ。威嚇をやめなさい。 そして正確に言えば、彼は使い魔ではありません。 僕は彼と契約をしていませんから。」 「な!?」 咄嗟に魔力錬成をし、攻撃を仕掛けようとする校長。いやいや、ちょっとたんま。 「大丈夫です!」 説明になっていないが、とりあえず魔力放射は防げた。 「彼は決して私達に危害を加えません。契約はしていませんが、彼は自らの魔力でここに留まっています。」 「魔力供給をしてないじゃと…?」 「僕は盲魔で、魔力を供給することは出来ません。そのため、彼は身体を維持するために常に莫大な魔力を消費します。この様な状況では暴れるどころか、身体の維持だけでも大変なのです。」 そう、この世界では使い魔が留まるために魔力供給は必須なのだ。 「……なるほど。理解はできるのう。」 しばらく沈黙した後に、校長はこう言った。 「人型の形態をとれる上位魔物、それも契約していない。本当に彼は信頼に足るのかね?」
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