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 放課後、三階から四階に続く階段に少年は座っていた。  辺りに人の気配はなく、外のグラウンドからだけ、部活動に励む生徒の声が聞こえてくる。  階段の途中の壁の上方に取り付けられている大きな窓からは、夕日が差し込み、少年の顔を紅く染めていた。  少年は日がゆっくりと動いていく様をじっと見つめていた。  その表情は苦悩に満ちていた。       「相田君のことがずっと好きだった」
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