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丙は大奥を見て呆然とした。
「あ、あああ、あんた城主!?」
「まあね」
クスリと笑うと優真は丙の手を引いて大奥へ帰った。
「優真様!!今までどこに!?それよりその子供は!!?」
「体に響くー」
具合の悪そうな演技をすればまんまと騙される女中や家臣達。オロオロしながら行ったり来たりしている中をスタスタ歩く優真と連れられる丙。戸惑いからかあたりを不安げに見ていると鳳凰の描かれた襖が開けられた。
「優真様、忍びを連れてなぜ城下へ?なぜ俺を呼ばなかったのです?」
190cmもある生要の威圧感に丙が小さくなると、優真がため息を着いた。
「丙が肉食獣に目をつけられた草食獣みたいだよ」
「な…!」
「聖羅さんのそばにお前はいなさい、側近だろ?」
「…それより、百花繚乱候補ですか?」
コホン、と咳払いをして再度丙を見る。優真が頷くと生要は下がり2人を中へ入れた。
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