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灯真と死要が向かったのを天守閣から聖羅は見ていた。
「聖羅様、灯真様と死要が」
「知ってます、見てたから…」
静かに答えると生要はスッと立ち上がった。
「なぜ、優真様は私に貴方を…?」
家臣団壱川家の娘であり、接触することがなかったはずの灯真と優真、そしてなぜ優真の側近であった生要を結婚後自分の側近にしたのか。彼女は気になっていた。
「貴女の聖域異能を護るため、と優真様に」
「優真様はお体が弱い、貴方を外した意図がわからないわ…」
「…俺にも、そこまでは」
生要が俯くと淡い水色の着物を翻し向き合った。
「このことは忘れてください、そういえば裏で動いてる戦闘部隊、百花繚乱の指揮、灯真様にしていただけませんか?人の目星は着いているのでしょ?」
聖羅に問われギクリとするも聖羅には嘘はつけない、異能が彼女を嘘から守り真実を見せるからだ。
「…わかりました、部隊員の事ですが…彼から始まりそうです」
「五行衆、丙、ですね?」
聖羅の問いに生要は頷くしかなかった。
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