カセットテープの告白 sideA

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カセットテープって容量少ないうえに、途中ひっくり返さないといけないところがすごくめんどくさい。 ふと横をみると、優がいなかった。 もう降りてしまったわけはないし、どこいったたんだろう。俺は片耳のイヤホンを外した。 と、そのとき聞こえてきたのは。 「…好き。」 優のその一言。 どきっと心臓がはねた。…でも彼女は俺の隣にいない。 声が聞こえたのは、後ろからだ。 兄貴のいる、後ろの席。 そっと振り返ると、椅子の隙間から、兄貴と目があった。 すっと頭が冷えた。 俺はイヤホンを耳に突っ込んで ボリュームを上げた。
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